《内田彩 Pale Blue 歌詞考察》

 

だいぶ時間が経ってしまいましたが、内田彩さんの最新シングル「Pale Blue」がめちゃめちゃ良かったのでそのことについて書いてみたいと思います。

(発売直後に8割ぐらいは書いたのですが、失速してしまい放置していたものです。。。)

 

そんなにしっかりとした読み込めてないのですが、一応あげときます。

 

アニメの「やくならマグカップも」についても触れる予定なのでネタバレが嫌な方は回避を。

 

それでは早速。

 

 

 

まずタイトルなんですが、Pale Blueということで、良曲オーラを漂わせてますね。

 

なんで青かというともちろん青春の青ですね。

 

(米津玄師もおんなじタイトルの曲出してるので検索が少し面倒)

 

 

イントロのピアノから美しいし、歌詞もメロディーも本当に綺麗すぎる。

 

さすがとしか言いようのないhisakuniクオリティ。

 

とても気に入りました。

 

ありがとうございます。

 

 

 

それから初聴きの時は恋愛よりなのかと思ったら、どうやら友情よりらしい。 

 

「今回の制作にあたり、h i s a k u n i さんか ら“こういう曲にしたいです!”というメッ セージもいただいたんです。そこには、青 春をテーマにしつつ女の子同士が恋心を 抱きながらもすれ違うかも...といった内 容が書かれていて」/ 内田さんのインタビューより

 

 

このインタビューからhisakuniさんの思いの一部を知ることができます

 

こちらのurlからどうぞ。 

okmusic.jp


 

 

 

あと、発売日の特番を見た感じ、かなりアニメのテーマである陶芸に寄せて作ってあるらしい。

 

 

ろくろを回しながら陶芸をするときの繊細さ。

ちょっとした力加減で大きく形を変える粘土。

 

そんな陶芸の難しさと、青春時代の絶妙な心の機微や葛藤だったり、人間関係だったりを重ねてるってのが主なテーマらしい。

 

 

ただ青春の真っ只中にある人にだけじゃなくて、大人でも共感できるようになっているらしく、若干俯瞰してるような、ちょっと大人びているような視点が感じられますよね。

 

 

では、ここからは一応歌詞全文を。 

 

 

意味なんてなくたって
笑いあえる 二人はそう
いつだって

なにかになりたくて
でも変わってしまうのは
少し淋しくて

 

何かになりたいんだけど、変わりたくもないんだよな。

青春って感じ。

 

やっぱり、変わらないでいられるってのもそれはそれで幸せだなぁと思います。

 

 

 

ぐるぐるまわる
頼りない毎日に線を描く
優しい曲線が走り出す
色づいてく
淡い日差しが降り注ぐ

 

どんなに足掻いても明日がやってくるし、頼りない毎日だとしても日々を刻んで行かないといけないんですよね。

 

この辺の「優しい」「淡い」もPaleを意識したものですね。

 

「線を描く」「走り出す」「色づいてく」「降り注ぐ」

うまく言えないけど、ここの流れがなんか綺麗だなぁと思います。

 

 

 

「ありふれた毎日だ」って
そっけなく君は言う
うそぶく君のしぐさに
思わず笑った
つられて笑う君が
たまらなく愛おしくて
かけがえのない日々を
どこかに縫いつけておきたいな

 

サビも本当に綺麗なんですよね。

 

「うそぶく」のワードチョイスがすごく良いと思う。

 

「ありふれた毎日だ」って言葉は、発した君もそれを聞いた私も、二人ともが本音ではないことを理解してのものですよね。

 

こんなことを何気なく言えるような日々が掛け替えないことをなんとなくわかってる感じ。

 

 

で、最後の「縫いつけておきたいな」なんだけど、一見すると陶芸と関係なさそうで、悩みどころなんすよね。

現段階ではアニメに解釈のヒントがあるような気がしてます。

 

やくもの9話で主人公ちゃんが作ったモノなんだけど、粘土のロープ2本と普通のロープ1本を編みこむ技法で作ってたんですよね。

 

実際に存在する技法なのかは知らないけど面白いなぁと思いましたね。

 

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これのことじゃんと思ったけど、こんなことを書きながらやっぱりちょっと強引な気がしないでもないし、もうちょっと考えたいところ。

 

縫い付けておきたいって綺麗な表現だけど、単純に考えると陶芸テーマでは出てこない表現な気がするので難しいところ。

 

 

 

 

 

好きなモノ 好きなコト
恥ずかしがらず好きと言える
君が好き
真っ直ぐな眼差しに
見つめられるとすぐに逸らす
自分が嫌い

 

(「好きなコト」「好きなモノ」 わかんなくなってた /DECORATEより)

(hisakuniさんの好みなのか?)

 

「君が好き」の声の感じと余韻が良すぎて、イヤホンで聞いてるとすぐにオタク顔になってしまう。

 

相手の好きなところは見えるけど、自分に関しては嫌いなとこがよく見える感じ。

 

自分が持ってないからこそ羨ましい感じですよね。

 

 

走り出す二本線
つかず離れずに平行線
私たちみたいだから
指先で触れたんだ
これ以上離れないように

 

「走り出す二本線 つかず離れずに平行線」

ここのリズムが本当に好き

 

歌詞のはめ方がマジでうまい。

 

平行線って交わることはないけど、絶対に離れることはないわけで、それはそれで尊いと思いますけどね。

 

平行線の関係って悪くない気がします。

 

(この表現とか、さっきの編み込み技法とかを考えると、脳内ジョン・タイター世界線の話をし始めちゃうんですけどね。)

 

 

 

誰もが一括りにする
言葉では括れない
淡く蒼いこの関係の
輪郭をなぞった
毎秒がはじめましての
感情を真っ直ぐに
伝えられたら
二つの線が
交わる場所あるかな

 

(ここは若干字余り感あるなぁと最初に思ってしまったせいで、ずっと気になってしまう。)

 

「淡く蒼い」はタイトルですね。

こっちの蒼なんだって感じ。

 

既存の言葉では表せないようなものなので、「輪郭をなぞった」なんですよね。

 

 

 

追いかけ追い抜いて
アイモカワラズニ線と線
「なんかちょっと似てるね」
目配せて 君は言う
淡く蒼い季節 薫る

 

ここの「アイモカワラズニ」がカタカナなのすごく気になりますよね。

 

文脈的に”相も変わらずに”というのがメインの意味だとは思うんですが、”愛も変わらずに”的な意味も込められてるのかなぁと思います。

「愛おしくて」なんて表現もありましたからね。

 

ちょっと文字の並びは変わりますが”愛も分からずに”説も最初は考えました。

まぁ、やっぱりちょっと強引かなぁと思うので、とりあえず撤回といった感じですかね。

 

 

 

 

ありふれた毎日だって
それぞれ芽吹いてゆく
大人びた君の仕草に
笑顔でかえした
つられて笑う君が
たまらなく愛おしくて
ここじゃないどこかで
二つの線が
交わる気がするんだ

 

1,2番の歌詞からすると成長が感じられていいですよね。

 

「それぞれ芽吹いてゆく」もいいですし、「笑顔でかえ」せるようになっているのも成長感が感じられていいですよね。

 

そして最後には、ずっと平行線だと思ってた関係になんとなく交わりそうな予感を感じての終わりですね。

 

交われない感を感じていたものの、お互いに成長したことで交わる気配を感じたってわけですね。

 

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以上になります。

歌詞的には等身大の高校生感はあるはずなんですが、どこかちょっぴり大人で俯瞰している感じがしますよね。

 

全体として心穏やかで美しい感じの曲に仕上がってますね。

 

やくも2期も無事に決まりましたが、またタイアップ獲れるんでしょうかね?

 

うっちーも本編に登場するキャラを担当するとのことで、見る理由は十分あるんですけどね。

 

個人的にはこのPale Blueを超える名曲が生み出せる気がしないので、このまま引いてくれてもいいかなぁと思っています。

 

それではこの辺で。

最後まで読んでいただきありがとうございました。